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Il Cappellaio

fare un abbigliamento, fare una cultura

先日、京都造形芸術大学内にある比較芸術学研究センター主催のシンポジウムの聴講へ行って来ました。
今回のシンポジウムのテーマは「服をつくる 文化をつくる」。
そんなタイトルと出演者に惹かれて(笑)行って来ました。
京造の大学院長と学長に加え、京都にある服飾文化研究財団の理事の方とパリ国立衣装美術館のキュレイターの方と三宅一生氏。
結構豪華。(笑)
私は特に、大学院長である高階秀爾先生の話が以前から聴いてみたかったので、今回の目的はこの人だったと言っても過言ではない。(苦笑)
高階先生は大原美術館の館長もされている方で、まぁ西洋美術の権威、でしょうか。
いくつか著書も読んでいたので、機会があればお話を聴いてみたかった方なのです。

午後1時から6時までという長丁場のシンポジウムでしたが、結構面白く聴いてきました。
一応専攻分野でもあるので、知っていることの方が多かったのですが、おさらいのような感じでお勉強になりました。(笑)
それから、ラッキィだったのが以前、行きたいと思いつつもまだそれほどファッションに興味のなかったので結局行かなかった「COLORS」という展覧会を企画されたのが、今回公演された京都服飾文化研究財団の理事の方だったので、思いのよらぬところでこの展覧会の様子を知ることができました。
うーん、やっぱり行きたかった。
今なら、何が何でも行くのに・・・。
今後に期待。

それから、最後は三宅一生氏だったのですが、いい加減な人ですね、いい意味で。(笑)
直前まで公演の原稿すら用意していなかったと言う・・・。
今回は自己紹介ながらの自身のデザイナになった経緯とA-POCについてでした。
私はね、A-POCのニット、初期のバージョンですね、これが好きなのです。
プリーツプリーズよりも好きかな?
でも、ちょっと意外だったのがきちんとパリのオートクチュールを学んでいたということ。
三宅一生というと自称しているとおり、「デザイナ」という肩書きの方が有名で、クチュリエ「服をつくる人」というイメージはあまりなかったのですが、やっぱりきちんと勉強はしていたそうです。
まぁ、時代が時代なので、そうするしかファションデザイナになる方法はなかったのかもしれません。
結局、そのオートクチュールが性に合わなくて現在のスタイルになったようですが・・・。
今では、わざわざオートクチュールの勉強をしているデザイナーなんてほとんどいないでしょう?
もっとも、オートクチュール自体がもう絶滅の危機に瀕しているような状態ですし・・・。

まぁ、そんなわけでとても面白いシンポジウムでした。
ファッションはやっぱり面白い。
芸術、社会、文化、産業などほかにもたくさんの分野とこれほど複雑に関連し合っているものもないのでは?
と、私は思うのです。
by karin357 | 2006-03-13 12:06 | その他

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